大阪湾のルアーフィッシングが好きな方々、ルアーを始めたばかりのビギナーの方々にぜひ読んでもらいたいAZZURRO MAGAZINE。
9月に入りいよいよハイシーズンを迎えるショアタチウオ。
これから特に高活性となり、旺盛に釣り人のアプローチに反応してくれます。
ガツンと手元に来るアタリ、抜き上げ前に竿を絞りこんでくる独特のファイトは何度釣っても飽きることなく病みつきになります。
大切な3つの要素【レンジ、アクション、スピード】
-:ずばり大阪湾のショアのタチウオで押さえておくべきポイントは何ですか
美濃:よく聞くのが朝まずめや夕まずめなど「時合」というよく釣れる時間帯のこと。その短い時間だけを狙う特殊な魚種だと思っている方も多いです。
タチウオ狙いにとって時合は特に意識すべき点ですが、
その時合をより長く楽しむために、また自分だけの時合を作り出すためには
タチウオにバイトさせるために大切な3つの要素を押さえておく必要があります。
第一の要素:レンジ(タナ)
美濃:
タチウオは同一の層に群れになって並んで泳ぐ習性があります。一体どのレンジを今泳ぎ、捕食行動をしているのか
1匹から反応を得る事が出来、それがどのレンジでの反応なのか正確に把握できれば、芋づる式に複数の個体を釣ることができ、どんどん釣果を伸ばすことができます。
何秒カウントして着底する釣り場なのか、何秒カウントしたところでバイトしたのか、仕掛けなら何ヒロの人が釣れているのか。とにかく一番大切な要素、タチウオの居場所です。
第二の要素:アクション
大きく分けて、落下(フォール)してくるもの、直線的な泳ぎをするもの、左右にジグザグに移動するもの、この3つの動きをするものがタチウオは大好きです。
どのアクションがバイトに至るのかをロッドやリールの操作、もしくはルアー自体を変えて反応を探っていきましょう。狙っているレンジは同じでもアクションを変えることで驚くほど反応は変わります。
第三の要素:スピード
美濃:
アクションと混同しそうな要素となりますが、強く意識することで釣果を伸ばせます。タチウオは青物やシーバスのようにエサを前方から一気に丸飲みにはできません。鋭い歯で噛みついて弱らせてからエサを食べます。
水中映像などで見ることがありますが一度噛みついて弱らせておいても、そのエサをすっかり見失っていることもあります。
獰猛なフィッシュイーターでありながら決して捕食すること自体は上手ではないのです。
そのため、エサに気づかれにくい暗くなる時間帯に最も盛んに捕食行動をするものの、
タチウオ自身も速く動くものは見つけづらく、追いかけても見失いやすくなります。
どのくらいのスピードでレンジをキープするのか、どのくらいのスピードでアクションするのか、どちらも速い方が効率よく広い範囲のタチウオをサーチできますが、速いほどタチウオが食いきれなくなる可能性があることも意識してみてください。
3つの要素をカバーするために必要な【メタル系ルアー、ワインド、ワーム】
美濃:レンジ、アクション、スピード。この3つの要素を1つのルアーでカバーしきることは、時々刻々とタチウオの反応の仕方が変わる中でなかなか難しいです。そのため大きく分けて4種類のタイプのルアーで明るい時間帯から暗い時間帯へ狙い方をグラデーションしていきます。
先発はメタルジグ
明るい時間帯はタチウオが遠く、深い場所にいることが多いためより遠投でき早く着底できるメタルジグを使いましょう。3回~4回のジャークの後に再度着底を繰り返してください。着底する直前からまたアクションをかけられるようになるのがベストです。次のルアーに移行する前に全層をジャークしてシャクりあげるのも試しておきましょう。
<フィッシングマックスが選ぶオススメ「メタルジグ」>
ジャーク後のひらひらフォールが持ち味
ブレードのアピールとゆっくりとしたフォールでしっかり見せます。
二番目は鉄板バイブレーション
底中心のアプローチに反応がなければ、タチウオはいろいろなレンジに分散しているかもしれません。
メタルジグと同じく底取りの速い鉄板バイブレーションを着底させて巻き上げながら全層をスピーディにサーチしましょう。もし反応があればそのレンジを中心にカウントダウンして入念に狙っても良いですが、意外と底からそのレンジへ上昇するアクションにしか食わないことも多いです。
<フィッシングマックスが選ぶオススメ「鉄板バイブレーション」>
今年発売の鉄板バイブ界ニュースタンダード、抜群の操作性
さまざまなバリエーションが魅力。タチウオには28gが最高
三番目はワインド
底から表層まで誘い上げてくるという点ではメタルバイブレーションと同じですが、今度は左右へ飛ぶダートにアクションを変え、ダート後のフォールでさらに入念に狙って行くイメージです。バイトのほとんどはフォール中に出ます。
ワインドの場合は反応のあったレンジをカウントダウンで丁寧に狙うのが良いです。
ダートの幅、フォールの時間をうまく組み合わせて最もタチウオが喰いやすいコンビネーションを見つけましょう。ここまで3つのタイプのルアーを使い分け、少しずつ暗くなる時間に向けて探り方のスピードはスローダウンしていくイメージです。
<フィッシングマックスが選ぶオススメ「ワインド」>
これがあれば釣り場へ直行できます。
ワインドアシストフックの超定番
最後にジグヘッドワーム系ルアー
スローで直線的に一定層を狙う最後の仕上げの釣り方です。タチウオの時合のクライマックスに入り、同一の層でたくさんのタチウオが捕食している状態、しかしだんだん追いきれなくはなっている状態である場合に有効です。柔らかいワーム素材によって、他のタイプのルアーでは泳ぎ出せないスピードからアクションを出しつつ最も低速でレンジをキープできます。
<フィッシングマックスが選ぶオススメ「ワーム」>
エコギア パワーシャッド
タチウオのワームと言えば。テールの微波動を猛追してきます。
アズーロ どぜう!
低速域からしっかりと泳ぎます。振動より「泳ぎ」に特化
https://www.fishingmax-webshop.jp/products/4549106076114
近年再注目の【テンヤの引き釣り】
4種類のルアーの使い分けの中で最後に紹介したジグヘッドワーム系のルアーですが、
ワーム素材が使われるようになる以前からエサのドジョウやキビナゴと
下向きに大きな針が出たテンヤと呼ばれるジグヘッド状の針を合わせ、
長きにわたってタチウオはエサ釣り師の間でも狙われてきました。
近年はテンヤ釣りがエサのアピールとルアー釣りの操作感の良いところ取りをしたハイブリッドな釣法として改めて注目を集め、人気を博しています。釣具店でも初めてのお客様により簡単にタチウオを釣っていただくためのご提案としておすすめすることが多くなってきました。
<フィッシングマックスが選ぶオススメ「テンヤ」>
ダイワ 快適波止タチウオテンヤSS
サイズ「SS⁻ロング」を5秒沈めてゆっくり巻く。誰でも釣れます。